MERINO AIR HOODY(MEN)
独自の編み組織が暖かさと通気性を両立
寒い冬のランニングや、標高の高い山への登山で使うことのできるウールニットを作りたい。
それはHERENESSがスタートしてから目指していたことのひとつです。
そのためには保温と通気という相反する機能を実現させなくてはなりません。必要だったのが保温のためにデッドエアをため込む立体的な組織でした。
これを山形の繊維メーカーである佐藤繊維と和歌山発の最先端編み機メーカー島精機製作所の技術を組み合わせることで出来上がったのが、独自の立体的な組織を持つ〈メリノ・エア・フーディ〉です。しっかりと高さのある立体構造と、ニットならではの通気性が保温と通気を両立します。
上に一枚ウィンドシェルを羽織れば、立体組織に溜められたデッド・エアの効果で薄手でありながら、しっかりと保温してくれます。シェルを脱げば、一気に通気するので高強度の運動でも蒸れることがありません。
また、その編みのテクスチャやシルエットを日常使いできるようにデザインしました。フードを被らない時には、まるで上品なハイネックセーターのように着こなせます。
ウールの機能を活かす糸
〈メリノ・エア・フーディ〉に用いた糸はウールと再生ポリエステル〈RENU®︎〉を混紡したものです。
このウールには独自の防縮加工を施しています。一般的な防縮処理ではウール繊維の鱗=スケールを削り取ることで絡みにくくして防縮を実現しています。
しかし、この処理をすることでウールの持つ保温性能や吸湿性能、防臭性能などが弱まってしまうのです。
今回の糸には独自の防縮加工を施すことにより、スケールを残し、ウールの持つ本来の機能を最大限活かせるように設計されています。また、ポリエステルを混紡することにより吸湿速乾性を高めて、高強度の運動にも対応できる機能性を備えています。
サステナビリティの取り組み
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無駄のない無縫製〈ホールガーメント〉
島精機製作所が開発した独自の先端技術によって可能になった〈ホールガーメント〉は、無縫製でニット全体を編み上げる技術です。
縫代が必要ないため、一般的なニット製品で必要だった30%ほどのカットロスがなくなり、糸の廃棄を大幅に減らすことが可能になりました。小ロット生産も可能なため、過剰在庫という問題への解決にもつながります。
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廃棄予定だった服や生地から生まれた服
いま世界では年間約1000億着の服が生産されているといわれています。 一方でワードローブの20%ほどしか活用されておらず、やがて服の80%は廃棄され埋め立て処理されているのです。
RENU®︎はこうした廃棄されるはずであった衣類や生地などを資源に変え、“繊維から繊維”を実現する技術です。ペットボトルからのリサイクルに比べて、直接的に繊維から繊維へとリサイクルすることで、サーキュラーエコノミーの実現を目指します。
また、RENU®︎のパートナー工場の技術によって再生されたポリエステルは、石油由来のポリエステルと同等の品質に仕上がっています。